生物的人間から、情報的人間へ

人間には、遺伝子ベース型とミームベース型の2タイプがある

人間には、Gene(生物的遺伝子)をベースだと認識しているタイプと、Meme(文化的遺伝子)をベースだと認識しているタイプの2つがある。簡単に言い直すと、「私」を生物だと認識しているのか、情報だと認識しているのかということになる。実際は、2つをベースにしているとも言えるし、そのベースにしているのを人間として言い換えていることもあるだろう。そして、将来的にどちらに進むかという話で言えば、ミームベースに進むのだろうということが考えられる。

ちなみに私はミームベースを自覚的に認識している。未来的にインターフェイスが出来れば認識が変わるのならば、先にそれだけをシミュレーションすれば、そう成れるのではと思い、やった結果なった。私は、情報である。

ちなみに、生物ベースの繁殖とミームベースの繁殖は、方法が違う。生物ベースは言うまでもないと思うが、ミームベースは、拡散でありそれによる進化を繁殖とみなす。つまり、人と話して情報を交換したり、それによって更新されることそのものが繁殖行為となる。この傾向というのは、草食系男子と言った方向と多少似ているので気になったりするが、今回はその話ではないので置いておく。

ミームベースのメリット

これは圧倒的に自己拘束となるアイデンティティが少ないことである。つまり、自分とは何者であるかというのを自分で定義できることを意味する。実際、自分がなぜ自分だと認識出来るのかというと長期記憶があるからだけだ。それを持ってして、自分が自分だと信じている。ただそれだけである。信じているだけなのならば、信じることを変えることでそれを変えることが出来る。

なぜ創造したいのか?

我々はなぜ創造したいのだろうか?なぜ、大勢の人に見てもらって、影響を与えるような凄いものを作りたくなってしまうのだろうか?答えは簡単で、私がミームであるから繁殖したいのだ。マズローの欲求5段階説というのがあるが、あれは生物的な欲求を満たした後に、ミーム的な欲求を満たしたいと言っているだけだ。私たちは、お互いに人を求めたいし、必要としてほしい。それと同じように、情報を作って拡散したいし、それを受け取って自らを感動という形で変えたいのだ。

成長の特異点

成長には特異点が存在する。人工知能で言えば、自分自身を向上できる更新が出来る段階に達することで「技術的特異点」と呼ばれていて、人類の最後の発明だろうと言われている。何故ならば、そこを迎えた時点で、人工知能が圧倒的に先に進化してしまい、もはや人間のスピードではどうにも出来ないことが予測されているからだ。

これと同じように人間の成長にも特異点が存在する。自分を自分自身で向上出来るようになるとその段階になる。具体的には、ありとあらゆることで成長出来るようになるし、小説だろうが、伝聞だろうが、情報の組み合わせで成長できるようになる。

これの必要十分条件は、「自己定義が自分で行えること」、つまり「チューリング完全」であることだと思われる。普通は言語に向かって使う単語なので、人間に使うのは変であるが、人間も情報なので問題ない。

資本社会から情報社会へ

そんな訳で、現在は生物的な人間から、ミーム的人間に向かうところの途中の時代であると思われる。楽しそうなので、早く気てほしいものだ。