天国の実装

昔からある宗教の来世の救済やらを適当に考えてみる。
宗教に詳しい人の突っ込み希望。

天国の実装前提

宗教には、大抵来世が実装されていたりする。仏教でもキリスト教でも。ヒンズーは知らない、神道はどうだったっけ?

そこには、「現世での行いを来世でフィードバックされるから、ちゃんと現世を暮らしなさいよ」という報酬と罰が同時に含まれている。つまり、馬ににんじんを吊り下げながら、鞭でたたくわけだ。

そこには、あるのかどうか観測できない現在の時空に存在しないにも関わらず、あたかもそれが現実に実装されているかのように、人を制御する力がある。それはつまり、有る無いに関わらず信じることさえしてしまえばそこに力が現実に働くということを示す。

物理層では考えられないが、認識層は認識したものが存在し、認識されないものは存在しない。つまり、有るかないかに関わらず認識さえしてしまえばそれは力を持って現実に干渉する。それが宗教の基本的な力学な訳で、ありとあらゆる情報は、この方法を使うことで実体化する。

例えば、夢だってそうだし、妄想でも何でも、心から信じることでそれは実体化する。もちろん信じている不利では意味がないが。

天国の実装は、時代に応じて変わるはずなのだ。それは目標とする生き方が変わるはずだから。もちろん、そこらへんがなるべくぶれないように、実装されているはずなのだが。

天国とは?

昔の時代に目指していた天国は現実のものとなった。といっても、現代の人はまだ地獄のように思えるかもしれないのだけれど。死亡率なんて、ものすごく落ちたし、餓死する確立なんて劇的に下がった。時代は確実に良くなったはずだったけど、なぜか、満足度はそう変わらないのではないだろうか。

自分たちの世代が、前の世代を直接見ることが出来ないからなのだろうけど。貧困が無ければ、裕福は理解が出来ないのだ。比較によってしか、私たちは見ることが出来ない。

例えば、良くわからない資源で、無限の繁栄が約束されました。もう、争う必要はなくなりました。食糧生産も資源も、環境問題も全部解決です。

そうなるとどうなるかというと、問題が発生するまで人類は増え続ける。そして、問題が発生してまた争いと取り合いの世界の再来。天国が有るとしたら、こんな問題を解決しなければならない。つまり、無限のリソース。又は世界のチート。

そんな世界がどうなるのかというと、ゲームを作る人間には分かるかもしれないけど、面白くもなんとも無い世界の登場だ。永遠に存続できるということは、永遠に変化の無い世界。生きることが大変だから喜びなんであって、楽になったら意味が無くなる。従来の天国って、みんなでニートだぜ!という案にしか見えない。それって幸せなのだろうか?

そんな訳で天国の再構築

よし、それでは地獄とくっつけて、死んだりする世界にしよう!出来上がったのは、今と同じ世界。輪廻転生ってそういうことなのか?

理想の世界って言うものが、結局現在の世界と同じになってしまう。チートしてしまうとその「生」自体に意味がなくなってしまう。世界のデザインは思った以上に難しい。これだったら、あっさり死んで何も残らない方がシンプルでいいのかも知れない。良い物は次世代に残せばいいような気がするし。そうすると、案外、輪廻転生というのは面白いシステムなのかも知れない。ただ、加速すると限界を迎えそうなシステムだけれど。

加速する世界

資源の問題と、技術の問題があって、これもまた難しいのだけれど。無限に加速する世界はどうだろうか?たぶん好みの人は選ぶだろうけど。因みにこれからの情報世界は、それに近かったりして。天国気分を味わえる世代になれるかも知れない。

天国の実装は、思った以上に難しそうだ。天国ビジネスも大変だな。