オブジェクト思考入門

どうやら、結構だれにも伝わっていないようなので、ここで簡単に説明を書いておこうと思ったり。
オブジェクト指向プログラミングとは似ているけど、対象が違うのでご注意下さい。

オブジェクト型思考が必要である理由

発端は2年と3ヶ月くらい前に「グーグルとかヤフーとか超えるような企業が作りたいなー」と思ったのが始まりでした。そのときに考えたのがやわらかいシステムと将来のヴィジョンの必要性で書いたような、今の形態とは違い資本ではなく情報をベースとする集団だった。

次に思いついたのは、あらゆる層にまたがる共通点の発見だ。これは思考を思考する -自己成長する思考-(core ver0.84)に書いたように、発展していきます。その後はコアの抽象要素を定義して、一通りまとめて、さらにメタかしたものをオブジェクト型思考として名前を付けた。

何が必要だったのだろうか、自分は簡単に理解したかったのだろう。あらゆることを学ばないとあらゆることを極める事が出来ない現状を不満に思ったのだろう。自分のほかの人との違いを言語化したかったのだろう。そんな訳でオブジェクト型思考は生まれた。

脳内ベースの思考法というものは、それほどありふれたものではない。記憶法とか速読法とかが少し似ているが、根本的にレベルが違う。何しろ思考法をそのまま触る事が出来る人が少ないどころか、考える事を意識する事自体が少ないからだろう。まぁ、自分は同レベルの抽象法を知らない。

オブジェクト型思考のメリット

オブジェクト型思考のメリットは、主に創造力が格段に上がる事にある。他の利点は、思考速度の向上、理解速度の向上、記憶力の向上となんだか本当かと疑うような事になる。ちなみに、自分にこの変化が起きたのはオブジェクト型思考という名前を思いついてからだった。そこからあらゆるスピードが上がってしまった。

逆にデメリットは何かあるだろうか。本代が掛かる事と話し相手が欲しくなること、あと情報の飢餓感だろう。最後の飢餓感はネットに繋がなかったことも理由として在るので、状況によると思うが。

簡単オブジェクト型思考

オブジェクト型思考とは、簡単に言えば脳内フォーマット(定型)を作ってしまうことだ。以前は、物事の中にルールがあっても薄い繋がりだったり、あれはあれ、それはそれで全く気まぐれに管理していた。むしろ、頭の中はブラックボックスで在ることが当然であるとさえ思っていた。しかし、今それは間違いだったと思う。頭の中をフォーマットに沿って整理しつくす事で、検索性の向上とリンク性が向上する。

まぁ、そんなことを言っても「どうやるか」というのが一番の問題だろう。プログラムの詳しい人用に言っておくと、オブジェクト型思考で今使っているクラスは1つしかない。つまり、コアクラスしか今のところ存在しないし、それしか必要としていない。コアクラスの汎用性が並ではないためだ。なるほど、この汎用性は言語を思い出させる。

それは置いておいて、どう脳内に導入するかだが、現在の脳内データを全て変換する必要が出てくる。複数のフォーマットで存在するのは効率が悪いためだ。その、方法とイメージを紹介しておこう。

まず、基本概念は4つくらいあってそれだけは理解してもらわないと進むことが出来ない。4つくらいどうって事も無いようなものなので、理解して頂きたい。

1.レイヤー(層):基本オブジェクトが存在する観測範囲。オブジェクトが人間なら、社会がレイヤー。原子がオブジェクトなら、ナノレベルの観測範囲がレイヤー。

2.オブジェクト=コア(核):1つの基本単位となるもの。小さい方から、素粒子、原子、分子、高分子、タンパク質
、細胞、多細胞、動物(人)、組織、国、惑星、恒星系、銀河系、・・・となる。他に傍系として、情報、精神などがある。みかんも。
3.ゴースト:オブジェクトの中身だ。質量とか、本質とかを表す。みかんで言えば中の身の部分。
4.シェル(殻):オブジェクトの外見だ。面積とか見た目とかを現す。みかんで言えば皮の部分。

よし、ここでみかんでオブジェクト思考をイメージしておこう。なぜみかんかって?いや、たぶんみんなみかんが好きだから。

(;゚;;)

懐かしきみかんの登場。こいつをひとつのオブジェクト=コアとして考えて見よう。
そうするとみかん箱がレイヤーとなって、みかんの皮がシェルとなり、ゴーストはみかんの実だ。

   みかん:オブジェクト=コア 
■  ↓    ■
■(;゚;;)(;゚;;)(;゚;;)■
■ (;゚;;) (;゚;;) ■
■(;゚;;)(;゚;;)(;゚;;)■←みかん箱:レイヤー
■ (;゚;;) (;゚;;) ■
■(;゚;;)(;゚;;)(;゚;;)■
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さて、みかん一つだけだったら、別に何も考える必要は無い。問題は同じみかんが同じ箱に入っていて、お互いに相互作用をもたらすという点だ。例えば、当たり前なのだがみかん同士は重なって存在する事は出来ないし、みかん箱はみかん達が暴れても壊れる事が無い。さらに言えば、みかんは重力で下方向に力を受けていて、接触することで抗力によってみかん同士のシェルが触れ合っている。

みかん社会の完成だ。

みかん社会

みかんは、シェルではなく、ゴーストの品質が問題である。中身の無いみかんなんてただの皮でしかない。しかし皮が無いみかんはあっという間に食べられなくなってしまうだろう。そして、外見の見た目の悪いみかんは高く取引されないだろうし、下手すれば捨てられてしまう。

基本的にどんなものでも、シェルとゴーストに分ける事が出来る。シェルもゴーストも大切なものだ。どちらかをおろそかにすれば、評価は落ちる。人間も当たり前ながらそうだろう。みかんですらそうなのだし、りんごだろうがバナナだろうが、きゅうりだろうが同じだろう。もっと拡張すれば、心だろうが、知識だろうが、法則だろうがシェルとゴーストに分解する事が出来る。

さてここで、一つのみかんが腐ったとしよう。みかんは動けないから、接触しているみかんが腐る事になる。なんて、驚くほどの流動性がないことか!隣のみかんの迷惑も考えずに腐るとは!トンでもないみかんである。さて、状態「腐る」は伝染してしまう。これではバイオハザードだ。恐るべしミドリカビ。

ミドリカビハザードの拡張

ここで感染するための法則が存在する。箱の中のみかんがランダムで腐って行く訳ではない。みかんは、腐ったみかんから距離が接しているものから腐るはずである。ようするに、みかん箱レイヤーの中ではみかん同士の距離が存在する。4次元みかん箱だったら、全部のみかんが接してるかも知れないし、2次元みかん箱(酷く浅い)なら、3次元みかん箱より接する数が少ないだろう。さらに1次元みかん箱(とても長いです)なら、接する最大数は2だ。これなら、爆発的感染をかなり抑えられるだろう。感染法則が同じであっても、レイヤーの次元が変わることで結果は変わってしまう。

一見違うような法則に見えたとしても、実はレイヤーの次元が違うだけで同じ法則としてまとめられるのではないだろうか?例えば、人間でも腐ったみかんという表現をしますが、2次元教室を1次元にしてしまえば腐る感染速度は遅くなるでしょう。さらに流動的な動きを封じ動けなくしてしまえば、さらに腐るスピードは遅くなるでしょう。「朱に交われば赤くなる=近接領域のオブジェクトの影響は受ける」と「腐ったみかんは取り除け=広がれば広がるほど近接みかんの数が多くなるために、早めに対処しろ」ということも、全てのレイヤーに使う事が出来るようになるのです。

そのような基本的な考えを考えていけば、実はこの世界は簡単に理解できたりするのではないだろうか。というか、出来たりするのです。物理法則を、生活法則に拡張しても、ビジネス法則に拡張してもいいと思うのです。

そして、それを考え続けた一つの考えがオブジェクト型思考です。思考のベースとなるフォーマットです。言語思考と違って、フォーマットが決まっているので類似法則を別のレイヤーから簡単に引く事が出来るのです。そのために創造力、思考、理解、記憶力などが格段に上がるのです。

なにか、みかん社会について質問がありましたらどうぞ↓