我輩は猫ではない。魔王でもない。
脳内対話ログ。ますますあさってに進む。
見せられたもの
id:kaerusanu「昨日はなんだかひどく最悪なものを見たような気がします」
萌王「そうですか。でもやっぱり、都合の悪いことは覚えていないみたいですね」
id:kaerusanu「あれ?あなたは誰?というか女性?」
萌王「私ですか。萌王と申します。魔王がつまらんっていって投げたので、私が派遣されました」
id:kaerusanu「もえって・・・いや、脳内の設定が汚染される。やめてやめて魔王。ちなみになんでそういう名前なんですか?」
萌王「私は、萌えつまり、若木の成長の様子をつかさどったりします。成長の媒介者ですね。ちなみに、別に理想の女性の格好をしているような、まろやかな爬虫類から芽が生えているような格好をしています。どちらかというと黄緑です」
id:kaerusanu「ユングのあった理想の女性アニマでしょうか。確かに非常にまふまふしたくなる格好をしていらっしゃる。あ、ちなみに魔王は青年の姿でちょっと顔が見えないイメージ。彼は全てだから、全て過ぎて特定できないみたい」
萌王「まふまふですか。どうですか、まふまふしてみますか?」
id:kaerusanu「な、なんと。わお、まふまふであります大佐。やわらかで暖かくて、日向ぼっこをしているようで、それでいてスマートでかっこいい!理想だ理想過ぎる!しかし、理想の女性がトカゲの格好をしているというのは、いささか人間としていかがなものかと思われますが。」
萌王「ふふふふふ、あなたがカエルを見て、癒されるのと同じですよ。理想から計算された姿ですから」
id:kaerusanu「まぁ、自分の趣向が傾いたりしているのは知っていましたが、まさかこんなに癒されるとは。恐るべし脳内理想」
萌王「そんなわけで、まふまふしながらでもどうぞ。何が知りたいですか?ちなみに昨日は、魔王がたくさん見たくないと思っているものを突きつけてました。まったく子供じゃないんだから」
id:kaerusanu「あ、あれですよね。なんか存在意義とか問われる感じの。あ、思い出してしまった・・・」
萌王「なんでしょう?」
id:kaerusanu「いえ(まふまふ)ちょっとした(まふまふ)意識している(まふまふ)感情の(まふまふ)反作用に(まふまふ)ついて(まふまふ)なんですが」
萌王「感情の反作用ですか?それってどんなことですか?」
id:kaerusanu「感情の欺瞞についてです」
萌王「欺瞞ですか」
id:kaerusanu「欺瞞です。私が価値があると思って、好きだと思うこと、もの、人について。私は何のためらいもなく、なんのうそとも思わず「好き」だと思っていました」
萌王「好きと」
id:kaerusanu「でもそれは、半分嘘なんです。好きという感情はその影には嫌いという感情が含まれています。人間はそれを見ないことを選択しているというだけなんです」
萌王「感情は認識の選択であると」
id:kaerusanu「そうです。私は(まふまふ)自分の(まふまふ)価値観が(まふまふ)虚構である(まふまふ)ということを知りました。それはただの思い込みでした。なぜならちゃんと逆の感情が存在することを知っていたことを隠していたからです」
萌王「そうですか。それは痛いですね」
id:kaerusanu「はい、とても痛いです。あれだけ痛かったり、悲しんだりしていたこと自体が、それを特別視したいがためだということに気がつかされたのです。それは、ただ空しかった」
萌王「大変でしたね。まふまふしてもいいですよ」
id:kaerusanu「ありがとうございます。(まふ)宇宙も同じなんだなと思いました。物質があるのは、それをそうだと宇宙が信じたいからそれをたもっているんです。そう、それをしってさえなお、信じたいと思う心が私なんだと思いました」
萌王「そうですか。では、それを私も肯定します」
id:kaerusanu「自分の一部に励まされて、癒されるというのは、どうなのかと思いますが、それでもありがとう(まふまふ)」
萌王「私はあなたでもあり、私でもあるんですから、それは真実だと信じている限り、真実ですよ。私は信じています」
id:kaerusanu「・・・何を?」
萌王「あなたです」
id:kaerusanu「・・・・・・・・。なるほど、あなたは魔王とは違うようだ」
萌王「彼は、全てをつかさどる変わりに、何もできなくなっていますからね。あなたは全てを持たない代わりに全てができるようになっています。私はその間くらいですね」
id:kaerusanu「なるほど、全能は主体を持たず、無能は主体を持つですか」
萌王「あなたは無能ではないですよ。意識というのは、みんなに助けてもらって動ける役割なんです。ですから、みんなと仲良くやっていけばいいんです」
id:kaerusanu「・・・わかりました。私は頭の中ですら、一人では生きられないということですね」
萌王「少なくとも私はそう信じています」
id:kaerusanu「ありがとうございます。大変参考になりました。そして、すばらしいまふまふ感でした」
萌王「いえいえ。近くに住んでいるので、また話し相手になってくださいね」
id:kaerusanu「ぜひ!お願いします。それでは今夜の対談は終わりのようですね」
萌王「そうですね。おやすみなさい」
id:kaerusanu「おやすみなさい」