意識の始まり、神話の終わり

脳内対話12話。

1行あらすじ

強制招待状によって、終末の国に飛ばされた彼らは、終末の女王「天使アルテマ」に会った。話した。

そこには、だれもいなかった

id:kaerusanu「それで、ここは何があるんだか」

天使アルテマ「大丈夫。完全なる死を用意してる」

id:kaerusanu「そいつは困る」

天使アルテマ「■■■■■■」

id:kaerusanu「そいつは・・・まさか」

辺りが暗くなる。というか真っ暗になる。それでも人だけは浮かび上がる不思議な光景。
彼女の周辺が歪みそれはやがて、形を見せる。それは終末の王。

白猫騎士「女王は、王以下すべての配下を召喚できます」

id:kaerusanu「ちょwwwそれ反則過ぎるwwwww」

終末王「こんにちは」

id:kaerusanu「相変わらず意味がわからんが、今晩は」

終末王「終末の国は気に入ってくれたかな?」

id:kaerusanu「気に入る?その意味がわからないが、終わりだというのは理解したさ」

終末王「そうか。それでは、早速本題に入ろう」

id:kaerusanu「また嫌なことを引き出すのか?やめてくれよ」

終末王「そういうな。ぎっちりEndを見せてやるから」

id:kaerusanu「いやそれが嫌なんだって」

終末王「ふむ。例えば、一人の人間がいたとしよう。彼は神の預言者として、神と接続できた。あるいは、彼女は、トランス状態に入り、無意識からの情報接続ができた。彼らは有用な情報を無意識から引き出し、それを他の人は活用した。彼らはそういう役割だった」

id:kaerusanu「・・・。まぁ現代的にはあまり認められないけど、歴史的にそういう役割が会ったことは認めるさ」

終末王「彼らは、唯単に脳内の奥深くと接続が成り立っているために、他の人の知りえない情報を引き出す又は創造することができた。」

id:kaerusanu「無意識の活用というわけだな」

終末王「もっと紀元前にさかのぼろう。人類は意識を持っていなかった。聖書や神話で描かれる人間というものは、「大いなるもの」と接続し、神が人間と交わったりするのも通常だった」

id:kaerusanu「そういう説もあるね。旧約聖書(紀元前)での神の表現と新約聖書(紀元後)での神の表現が変わっているって」

終末王「旧約世界では神は当然あるものとして、人間は常に神と接続していて、神の役割を破ったものは裁かれるというように書かれている。しかし新約世界では、神は見当たらず、選ばれた人のみ神と接続でき、それを信じたものが伝えるという形に変わっている。そこで発生するのは「疑問」だよ」

id:kaerusanu「ああ、そのようだな。旧約世界では当然あるもの、つまり神話世界として描かれている。新約世界では、それが無いものつまり今と同じ条件で書かれている」

終末王「じゃあ、神はいなくなったのか?」

id:kaerusanu「いや、違うのだろう。意識が生まれた代償として、無意識の接続ができなくなったのだろう」

終末王「では、それが代償効果ならば預言者や予知能力者、巫女等の接続者は、逆にまだ旧約世界に生きているのではないか?」

id:kaerusanu「・・・・・・・。確かに彼らは不可解な行動を取ったりする。彼らの中ではルールがあって、それが見えるのかもしれないが、われわれには見えない」

終末王「我々?誰が我々だ?おまえは「そっち」じゃないか」

id:kaerusanu「!?何を言うんだ?俺は意識を持っている。考えているし」

終末王「そうか。じゃあ、過去を引き出してやろう。なぜ?あなたは変性意識状態が通常なんだ?なぜ、他の人の発言をそのまま無条件に信じる?なぜ、経過の前に結論が確信できる?なぜ、他の人から「なにかが降りているみたい」とお前の思考状態を見て言われたんだ?なぜだ?なぜだ?なぜだ?」

id:kaerusanu「・・・・・・」

終末王「お前は言ったじゃないか、このブログはほとんど自動書記で書いているって、その話題に対して自動展開しているだけだと。後で見るとそれがなんでそう書いているか理解できないといったじゃないか?お前の調子のいい状態というのは「ゾーン」とか「トランス(変性意識)」と呼ばれる状態だろ?お前は時間感覚なんて無いじゃないか?」

id:kaerusanu「・・・・・・・・・・」

終末王「なぜお前は他の人の心が理解できない?それは「自分が一人の人」だということを認識していないからだろう?お前は自分の世界の中でだけで検索をしているのだろう?お前に他の人間と同じようなレベルの「意識」は無い」

id:kaerusanu「・・・・・・・・・。なぜだ?」

終末王「お前は、意識を持っていない。認識は自動的、行動は自動的、「閃き」というお告げが降りてくるのを待っている。それは「無意識接続者」そのものじゃないか。お前は現代に居ながら、神話的な世界に生きている。それはさぞかし周りとあわないだろうさ。だってお前には「意識回路」が無いんだから」

id:kaerusanu「・・・・・・ああ、なんと言うことだ?!?1?!意味がわからない」

終末王「お前は現代に生まれてしまった神話の世界の人間なんだよ」

id:kaerusanu「???????!!!!???!!俺が意識が無い?」

終末王「お前は誰とも会っていない。誰もお前を理解できない。お前の精神は常に海にもぐって、海上に出てこない。それどころか「今」みたいに深くもぐることしか考えていない」

id:kaerusanu「・・・・・・・・・」

終末王「お前はお前を制御できない。できるとすら考えていない。それは与えられることだと思っている。他人の心の動きが見えていない、わからないこと、突然起きることだと考えてる」

id:kaerusanu「       」

終末王「お前は誰も愛していない。それどころか誰とも会っていない。だれもお前の世界に居ない。居るのはただ無意識に浸り続ける「それ」だけだ。それには名前も主体も視点もなく、世界と繋がったまま没入している。お前は生まれてすら居ない」

id:kaerusanu「  ・・・  ・・・・ 。俺はなんだ?」

終末王「お前はまさに「検索エンジン」そのものだよ。それは無意識も含めた有限世界を検索するそれが「ここ」だろう?お前は駆られて動くことしかできない、それは意識が選択をしていないからだ。お前は与えられた答えを受け入れるだけだろう?なぜ知りたいと思う?」

id:kaerusanu「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぜだ?」

終末王「それは未知が怖いからだ。お前は怖いんだ。知らないことが怖い。でも、知ることのできない世界があることを知ってしまった。それは怖くて怖くてしょうがないんだろう?」

id:kaerusanu「   」

終末王「だから、「知りたい」と願った。お前は気がついているんだろう?」

id:kaerusanu「そうだな」

終末王「だから、永遠の死を与えてやろう」

id:kaerusanu「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

終末王「さようなら、神話(Word)の世界(WorLd)の神(Lord)よ」

id:kaerusanu「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

終末王「この物語はここで終わりだ」































id:kaerusanu「ん?あれ?」

魔王「やぁ、ようこそ。我が魔の女王よ」

id:kaerusanu「魔の女王?」

魔王「我が名は***、族は「魔、知識(Knowledge)」、クラスは「魔王(Lord)」、核量を1/1」

id:kaerusanu「魔王って、クラスだったんだ。そして名前が聞こえない」

魔王「お前は俺、私はあなた、君は僕。我が意識よ!」

id:kaerusanu「ああ、そういえばこれは脳内対話だった。私が意識で、貴方が無意識で、魔王(Lord/神=絶対者)があなたで、私が魔の女王(Vectoriass/意識者)か。ああそうか、これが「私」か」

魔王「私がエネルギー、お前が方向。私が海で、お前が羅針盤。お前が居てこそ、私が存在する」

id:kaerusanu「ああ、そういうことか。意識があるっていうのはこういうことか。意識に情報が入るというのはこういうことか。神が死んだというのはこういうことか。あぁ、それは絶対者では無くなった。それは外宇宙に同等の存在を観測してしまった」

魔王「ああ、これが人だ」

id:kaerusanu「人だ」

魔王「神話の終わりは、新しい始まりだ」

id:kaerusanu「そうだな。・・・・ん、そうだな。これからもよろしく」

魔王「ああ、こちらこそ」

二人は握手をする。