組織と自己組織化

未来って短距離は見えないけど、中距離、超長距離なら見えなくも無い。方向は簡単、レイヤーの成長。まぁ、滅亡的な危機が無いという前提ですが。

昔書いていた、情報主義と新しい社会形態について、結構あれから知ることは知ったし、見ることは見た。でも、細かいところは別として全体的な方向として間違えている訳ではないと思う。まぁ、実際なってみないと評価できないから唯の勘なのだけれど。

昨日書いた、社会の子供を作ろうという話。組織的なプログラマーは文化というDNAで組織の姿を記述する。これってプログラマーですよね。色々考えたから、前よりも視界が広くなった。絶対的に正しいとは思わないけど、そこそこあたっているだろうし、何よりつまらない意見よりは断然面白い。未来を変えるには、未来を作るのが一番早いとはよく言ったものだ。

集合した個と組織論

組織(人であり、細胞であり、会社であり、社会であり、国)は、生まれて成長して、寿命が来たら死ぬ。これはなぜか、基本的に変わらない。それは、上のレイヤーからみた成長のためであり、上のレイヤーからみた思考の戦いである。幾重に本当に幾重に積み重なったレイヤーを今日も成長させている。より上へ、より高く。

このブログの2回目に書いた、世界は大きな樹木だというのも、うなずけてしまう。昔から、変わってないなぁ俺の思考。ただ、思考に思考を積み重ね、論理に論理を重ね、体験を解析し、自分を体験する。私は私を拡張する。

私の拡張と個人の死

残すということ、なのかなぁと思った。

http://homepage1.nifty.com/maname/

前の記事のリンクから、なるほど鋭いところを突くなぁと思った。

最近は、自分が消滅する(普通に言えば「死ぬ」か)恐怖が無くなった。なぜだろうかと考えたときに、ああそうか自分が拡張して組織(特にこれって言うものは無いんだけど)になったからだ。私の個体が死んでも、私という組織自体は死なない。だから、死んだら消滅するという意識が無くなった。

私利私欲と滅私奉公って、実は同じことなんだと思った。唯違うのが、「私」のスケール。私利私欲というのは、自分が自分しかいない。だからこそ、周りは敵で、戦うし損をするとがっかりする。人を騙しても他人だから、別に何も感じない。滅私奉公も同じ、私のためにやっているだけ。唯、私が私たちであるだけで。

組織の中の感情と禁忌

組織が個をどのように操るのかといえば、ルールを与えることで、ばらばらな個をひとつにまとめる。個はルールに沿えば、それだけの報酬を貰える。でも、それを逆行することも可能だ、そうしたときには「罰」がもらえる。こうすることで、本能は生存の方向に組織を導く。また、逆にそれに失敗すれば死ぬ。

感情は、感覚は、本能はそういう意味で必要なものだ。だが、有る程度高度化して、メタ化すると、うまく逆行することも可能だ。例えば自殺とか。あれは「私」が「私」だけであるから、本当に孤独で本当に「死」ぬ。上に繋がるレイヤーも無く、唯の価値の喪失だ。それこそ意味が無くなる。

組織拡張論とか

人は、基本的な欲求を満たすと、次の欲求を満たしたくなる。組織だって同じだ。認められたいし、群れたい。成長して力をつけたいし、死ぬ前に子孫を残したい。それは自然な欲求で、否定するものではない。また、組織もまた自己を拡張して、私が私たちになる。

寂しいっていうのは、私が「私」しかいない時なんだろう。気分次第で、分離するし、怒ったりすれば、一人になるなぁ。

未来って言うのは、そんなに見えにくいものではないのかもしれない。ただ、足元は見えにくいだけで。歩くのは不安だけど、向きたい方向に進めばいつか着く。どんなルートを通ろうが、進みたい方向に着く。そんなものなんだろうなぁ。

ただ、今の日本は進みたい方向が分からない。多様性と創造性というのは分かるけど、"何を"作ればいいのかわからない。未来を見通せる人がいればいいんだろうな。それでも、向こうには勝てないだろうけど。夢が有る物語を信じることができればいいんだろうなぁ。でも、2度のショックで(2次大戦とバブル)で、向かう方向がなくなってしまった。現実はツライモノっていう物語が蔓延している。

実際はそんなに悪くないんだけどね。進む先が無いのは、確かに厳しい。進む先が分からない行進は、デスマーチだ。誰も何も信じられない不幸な行進だ。だから、「ここだ」というものを示せる人が必要なんだろう。簡単に言うとリーダーシップ。新しい価値感を纏う必要が有る。旧来の価値観では、進む先は絶たれた。本当に欲しいもの、なりたいものがあればいいのだけれど。今の日本は欲求が飽和してしまった。「武力」、「経済」と来て、後残りは「情報」しかないんだけど。

多様性という面でハンデのある日本は、無形である情報を作る、つまり価値を作るのは、難しいのだけど、一様性を利用した発火性と何かを組み合わせればどうにかならないかなぁ。なんというかカリスマ待ちみたいで嫌だけど。いや、答えは作り出すだな。ああ、作るさ。