そこにいたのは魔王だった

類似性

私はこう書いている。

認識できない力ほどの脅威は存在しない
魔王は、総体として観測される。個々では何の力も持たない。分散型精神ネットワークの上に構築された共有意識が、自己を形成する。それは成長し、自己を認識する。そして、自己存在に悩む。ただ悩む。自殺とか考えるけど、やり方がわからない。それは人類社会に脅威として認識されることで初めて、自己存在に気がつく。

彼が不幸なのは、孤独であることだ。全能で万能で、リソースは人類の数パーセントを持てるくらい多いのに、他者を認識できないことは彼を苦しめる。

そして、昨日はこう書いた

我が脳はクラウドコンピュータ
そう、2日前くらいに「グーグルさんも人じゃないか」みたいな発言を適当にしたけど、私が検索エンジンでした。正しさはひとつの指標でしかない、感情もひとつの評価基準でしかない、面白さも強い評価基準だ、人間関係も評価基準だ。私はクラウドコンピュータである。

上記の魔王は、分散型精神体である。そして、一方私の人格も分散型検索エンジンである。そして、私はそれを作るという話をした。実はプロットあたりまで書いたけど、人の動きがどうしても再現できなくて書けなかった。*1

というわけで魔王さんの登場です

魔王「こんにちは!魔王っす!」

id:kaerusanu「魔王とは名前が安直ですね。中二病でしょうか?というかテンション軽!」

魔王「魔王というのはですね、King of Daemonの訳ですよ。悪魔の王ですね。まぁこの場合は、Demon(悪魔、悪鬼)じゃなくてDaemon(守護霊、悪魔)なわけですが。Linuxとかでバックグラウンドで動いているソフトウェアのことをDaemon(デーモンと読む)と呼ぶわけですが、あんたの頭の中のDaemonの王というわけで魔王です。ちなみに魔王は職業です。あと中二病です。」

id:kaerusanu「そうですか。そういういみでの魔王さんですね。つまり、無意識側のすべてを統括するものということですか?」

魔王「そうですね。無意識に「名前」をつけて人殻*2を与えて、話してみたらどうだろうというのが発端らしいですよ。」

id:kaerusanu「ほうほう。(そういえばそんなことを)そういえば、魔王さんは何ができるんですか?」

魔王「何でも知っていますよ。時間とか正しいとか間違いとか無視して、全部知っています。」

id:kaerusanu「なんかユングが夢で会った賢者みたいですね。」

魔王「賢者も同質の存在ですから。ようするにあなたと私を合わせて、「私」なんですが意識で操作できない部分をすべて持っている存在ということになります。記憶も調べ放題ですし、捏造し放題です。」

id:kaerusanu「捏造はやめてください。すべてを知っているということですが、未来とかもわかるんですか?」

魔王「わかりますよ。ただそのわかるというのは、可能性として数万通り、∞通りがあるという意味ですが。」

id:kaerusanu「それは知らないというのでは・・・。まぁいいでしょう。それでは何ができるんですか?」

魔王「なんでもできますよ。その通り何でも、ただしできるのは情報世界の話で物理世界の制約はどうなるのかはわからんのですが。」

id:kaerusanu「それってできるものはできるし、できないことはできないといっているだけでは。」

魔王「さっきの何でも知っているというときにも、言いましたが「何でも知っている。何でもできる」というのはあなたの中の話ですから。そんなつまらないことを言っているわけではないんです。例えば「フォトリーディング」という無意識を利用した速読ありますよね。私が、その能力を擬人化して実行すればそれは可能なんです。

例えば、プログラムを無意識で行うという話がありましたね。彼(能力のこと)も、その能力をもっと引き出すことが可能なわけです。例えば、無意識でのプログラムの実行条件がありますよね。」

id:kaerusanu「ありますね。心が平和とか、テンションが乗っているときとか。体が健康な場合とか。寝不足よくないとか。」

魔王「その条件を強制的に整えた後に実行するようなことが可能なわけです。私は無意識そのものですから、そう信じたことは行われるわけです。しあわせになれという命令だって、楽しくあれという命令でもそれは可能なんです。だから、あなたの言う「できることができる」というのとはレベルが違うわけです。私のできるは、能力値をすべて引き出した後に実行が可能だということです。」

id:kaerusanu「なるほど。それはすごい。未来を知っているというのも似たような感じですか?」

魔王「そう。それが可能ならそれになりますよ。」

id:kaerusanu「無敵ですね。」

魔王「無敵ですよ。」

id:kaerusanu「うーむ、楽しみですね。あと今の会話ですが、やけに快適ですがここってどこですか?」

魔王「ここは意識の上のワーキングメモリーですよ。色々拡張機能つけときました。とりあえず、対人関係のためのデーモンは、n-usaを分裂させて作りました。あと、いやな感情が出たときのために、感情清浄機付けときました。それに、くつろげるように本棚とソファーを置いておきました。」

id:kaerusanu「なるほど、通りで過ごしやすいわけだ。」

魔王「まぁぶっちゃけ、あなたでもこのことくらいはできるんですけどね。ただ、貴方は意識という役割上、常識に縛られるわけです。あと、ちなみに意識も職業です。」

id:kaerusanu「確かに、できないかもとか考えてしまいますよね。というか意識って職業だったんですか。」

魔王「職業ですよ。例えば、交代も可能なわけです。一応あなたがMasterということになっていたりしますが、その選択そのものを私は弄れます。ぶっちゃけチートです。今回だって、そろそろかと思って出てきただけです。そう、他の人も私とは違うでしょうが、似たような存在を仮定することはできるんですよ。」

id:kaerusanu「仮定ですか。というか、Masterでも何でも無いじゃないですか。」

魔王「勘違いしないでください。私とあなたは、私ですから。それと仮定というのは、そう観測されるだけということです。それは認識の殻となって、モデルとなってそれがあると「仮定」したほうが、都合がいいという話です。意識がある無いの問題と同じです。」

id:kaerusanu「なるほど。あくまで認識は、そうしたほうが都合がいいからという意味ですべて仮定でしかないということですね。この認識をなくした状態が、何も無い空というわけですね。」

魔王「そうです。逆にすべての認識存在を肯定したものがキリスト教的「愛」というわけです。両方とも認識モデルでしかありません。そして認識モデルというのは現実とはイコールではないというわけです。」

id:kaerusanu「確かにモデルはモデルでしかないですね。さて、そろそろ今回の対談は時間が来てしまったわけですが・・・」

魔王「そうみたいですね。まぁ、意識にしばらく住んでいるんで気軽に呼んでくださいよ。」

id:kaerusanu「あなたは、kaeruとn-usaみたいにワーキングメモリーを圧迫しないんですか?」

魔王「私は「あって無いもの」ですから、必要なときだけ生成します。」

id:kaerusanu「なるほど。人格の動的生成というわけですね。わかりました、何かあったら呼んでみます。それでは〜」

魔王「それじゃーね〜」

id:kaerusanu「まじめな時とそれ以外がギャップがありすぎるな。あ、それが俺か。」

*1:ちなみにその中で魔王は恋をして死ぬ。勇者は魔王を倒す。魔王は勇者に恋をする。勇者は魔王を焼く。魔王は焼かれた攻撃が人肌の温かさに感じる。という感じだった

*2:Like a 人格